アキラナウェイ

ノーカントリーのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
4.1
ハビエル・バルデム…!!

はっきり言おう!この人の顔が苦手だ!
顔面凶器のこの顔が怖過ぎる!

ハビエル・バルデムの顔の両隣に同じく顔面力強めのトミー・リー・ジョーンズとジョシュ・ブローリンが脇を固めるジャケットに、ビビりまくって長らく敬遠していた作品。

終わってみれば、流石はコーエン兄弟。
完成度の高い犯罪スリラーでした。

舞台は1980年、アメリカのテキサス州西部。ベトナム帰還兵ルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)は麻薬取引が拗れ、銃撃戦となった後の殺人現場を見つける。そこで札束の入ったブリーフケースを持ち出すが、殺し屋アントン・シガー(ハビエル・バルデム)が金を奪い返そうとルウェリンの後を追う。そして、シガーを捕らえようと保安官エド・トム・ベル(トミー・リー・ジョーンズ)もその後を追っていた。

ハビエル演じるシガーが恐ろしい!
顔面もさることながら、へんてこりんな髪型だし、何より会話が成り立たないサイコパス。

感情の宿らない瞳。

酸素ボンベの使い方!!
銃を乱射する様な恐怖じゃない。
ヤツは圧縮酸素で命を奪う。

アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞の他、助演男優賞を受賞するのも頷ける。

ジョシュ・ブローリンもトミー・リー・ジョーンズも何だったらウディ・ハレルソンも出ていたのに、全員食われ気味のハビエルのアクの強さよ。

凶悪犯罪の増加を憂い、「昔の保安官は銃を持たなかった」と嘆くベル。

そう、これは「No Country for Old Men」「ここは老いたる者達の国ではない」という原題が全てを物語っている。

なのに、何で邦題は「ノーカントリー」なんだよ!
それじゃ意味が通じないよ!

理屈が通じない絶対的な悪の存在としてのシガー。
決して諦めず、夢を追い続けるルウェリン。
もはや悪を止める事は出来ない、老いた保安官ベル。

3者それぞれがアメリカという国の象徴の様。

ラストで語られるベルの夢は、この物語の解釈そのものを観る者に委ね、映画は幕を閉じる。

ああ、それにしてもハビエルは完全にトラウマだ。

怖 過 ぎ る ! !