何気なくも薄ら疑心を残しつつ選択した自分の行動が、予期せず誰かの不幸に繋がってしまったときに、気付かぬふり、見て見ぬふり、知らぬ存ぜぬを貫いてしまったときの後ろめたさというか…
そういう、予期もしないからこそ“偶然”として人生に横たわる因果の積み重ねを感じてしまい、主人公たちの共犯者になったかのような不思議な気持ちに。
この辺を不愉快に思うか
芸術的と思うかで評価は二分するかと。
個人的には“不愉快”とは自身の深層的真理を突かれた時に湧き上がる理不尽なモノと思っているので…敢えてのこういった脚本は好きなんですが。
ただ全体としてコメディ要素が強い分、
逆に煽られている感が出てしまう。
超絶シリアスなら“人間性を問われるドラマ”に転がった可能性もあるかもしれません。
主人公たちの行き着く先が
復讐の象徴であったギャングのようなファミリー感なのはある意味、なかなかの皮肉が効いているようにも。
