完成披露試写会で観賞。
空撮あり船のシーンあり、山を車で爆走するシーンありと映画化して映像の豪華さがスケールアップ。
原作が古典の「バスカヴィル家の犬」ということでそれを令和の今映画にするってどうなの?と思ったけどPC もスマホも普通に出てきて違和感なし。
昔風の洋館風豪邸をロケに使うことでレトロな昭和感を出しつつ日本独特の湿度を感じさせることに成功している。
ミステリーとして見ると若干の「いやそんなんでわかることある?」という部分はなきにしもあらずだけど、いろんな悲しみが畳み掛けてきて映像もすごかったし最後は「そうなっちゃうの!?」という幕引き。
カラッと明るい映画ではないものの傍若無人な獅子雄(ディーン・フジオカ)の振る舞いがおもしろいし、獅子雄に振り回されて常に不憫な若宮(岩田剛典)がキュートな魅力を振り撒いていて、観賞後の気分は悪くない。
女優陣(新木優子、広末涼子、稲森いずみ)の果たす役割が重要でこの映画のキモとなっていた。
もふもふのシベリアンハスキーがかわいいのである意味犬映画かもしれない。
今作はフジテレビの月9ドラマの映画化だけど、ドラマを観ていない人を置いてきぼりにはしない仕上がり。
逆に私のようにドラマを観ていた人は、ボスキャラと海に消えた獅子雄が若宮の元に帰ってきてまた一緒に暮らしてるのか、2人ともちょっと髪型とか変わってるけどまだ探偵事務所やってるんだね…となんかほんわかした気持ちになれるかも(若宮は海に消えた獅子雄が生きていると信じてなんと3年も待っていたという健気キャラ設定)。
アクションもこなす天才的な探偵・獅子雄の「わかみーちゃん」(アクセントはキャバレーと同じ)という独特の呼び方と、どう見ても獅子雄より年下で礼儀正しく常識人に見える若宮の「獅子雄っ!」という子犬がきゃんきゃん吠えてるみたいな呼び方が2人の関係性を表してていいなーと思った。