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ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールドのyokoのレビュー・感想・評価

3.5
映画としてはそこまで
密室劇にしてDJとの90分タイマン勝負でも良かった。そう思うほど他の若者たちのキャラがペラい。でもそもそも若者はそういうものだという見方もあるか。

一番のピークはDJが主人公に銃で脅され文句を言いながら渋々スミスの曲をかける。こんなんどこがいいねんと、何曲目かでTHIS CHARMING MAN をかけるのだがその時の表情だね。イントロきいて「おっいいじゃん」て顔を思わずしてしまう瞬間。ここはほんと素晴らしい。わざとらし過ぎず、ただの音楽好きとしての表情、建前やプライドより音楽的興味が勝った瞬間、観てる音楽好きもムフッときてしまう瞬間。

主人公のビジュアルは絶妙なスミス顔、モリッシー、マーの雰囲気だけでなくドラムの人にもクリソツ。スミスファンは思ったよねドラムやんって。

メタルDJミッキーはメタルのDJというよりも、名前の着想はおそらくスウェードのMETAL MICKEYからだと思う。

1987年当時コロラドでああいうメキシカン?ぽいDJやゼンデイヤっぽいブリティッシュロックマナーなイカした黒人とかいるかなあ。ボーカル、モリッシーは現在ではアメリカにいる移民、マイノリティの代弁者としてある種ウケていて、ソロでライブできるくらいの人気はあるんだけど、というかバンド全盛期よりアメリカではモリッシーソロの方がウケてると思う。(アントマンのマイケルペーニャはモリッシーの曲着メロにしてたのは象徴的)でもイギリスと同時進行でコロラドで聴かれてたかなあ。反応が当時じゃなく今の価値観ぽいんだよなあ。あとメタルの仮想敵というニルヴァーナの件ね音楽史的にはもうちょい後の話でしょう。その辺のモヤみ。
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