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コーダ あいのうたのTAKAのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.9

高校生のルビーを除いた全員が聾唖という家族。
彼女は漁を営む家族にとって欠かせない存在。
それは、父と兄と一緒に漁に出てから高校へ行く毎日だから。
強い家族の絆。
もはやルビーなしでは成り立たなくなっている。
しかし、転機が訪れる。
高校のクラブで、家族の誰にも評価しようのない歌の才能を見出されたルビーは、先生の強い後押しによって遠いボストンの有名音楽大学への進学を夢見るようになる。
家業の漁が成り立たなくなる、しかし、家族の犠牲になってしまうだけの人生・・・

懐かしい曲が美しい声で心地良く響く。
この映画の本当に素晴らしいところは、主人公のルビー自身の生の歌声。
名曲、ジョニ・ミッチェルの"Both sides now"
(日本では「青春の光と影」、時代を映すタイトルだ)、
マービン・ゲイの"You are all I need to get by"
また、本作オリジナルのルビーの歌う"Beyond the shore"もとても素晴らしい。

聾唖者を取り巻く家族に、ありそうなテーマ。家族と一緒にいることの素晴らしさ。しかし、いつか離れなくてはならない時の葛藤、残された家族の課題、について考えさせられる。
しかし、随所におおらかさと寛容が垣間見えるところに、ジメジメしがちな日本とはちょっと違って素晴らしいと思えた。
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