このレビューはネタバレを含みます
アパートの前で警官に首を抑えられ
絶命寸前の男…
男は黒人。警官は白人。
男はうなされて彼女のベッドで目覚める。
あ・・・さっきのは夢?
でもこの警官と男の死闘は
同じ場所、同じタイミングで
何度も何度も何度も…
限りなく繰り返される。
男があらゆる手段で警官から逃よう
としても結末はいつも同じ。
ただの悪夢?
まさかの現実?
死ねない男?
不死身の男?
悪魔のお遊び(悪ふざけ)に
付き合わさせれた男?
あ…これ、、
映画の中では繰り返す夢。
でもアメリカでは繰り返される
リアル…現実なんだ、と気づいた。
そして男はこのチャレンジを
最後まで諦めない。
「 犬が待つ家に帰るんだ! 」
男はメッセージを残して再び警官の
待つであろうアパートの外に意気揚々
と向かっていく。
なんて力強いメッセージ。
怒りや決意、何よりすごいエネルギー
を感じるラストだった。
一番は作品としてのこの完成度の高さ。
Black Lives Matterや単純に終わらない
ストーリー展開もクールさも29分の中
に全部ある。
このセンス!
カッコ良すぎる。。。
今年に入って観たアメリカ製の短編作品。
・愛してるって言っておくね
・スキン
そしてこの、・隔たる世界の2人
アプローチは違うけど、この3作品に
共通するのは、変わらないアメリカの
銃社会や人種差別問題。
あの国の闇の深さを改めてヒシヒシと感じてしまう。
でもそれを包み隠さず世界へ発信できるのも映画の強み。そのおかげで私達は知らないことを知る事ができる。
お薦めです。