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シン・仮面ライダーのchanmasuのネタバレレビュー・内容・結末

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

チープなCGに地味な映像が続くみたいなのを予想していたので変に期待に囚われることもなく肩の力抜いて観れた。想像通りという感じ。こんな映画がこれだけの規模で公開されてる事実が面白い。庵野秀明は画作り最優先という感じ。カメラを何台も使って撮影してマルチアングルでやってる。iphone?で撮ってるみたいなシーン多数。演出の為にやってるとかじゃなくて好奇心ですよね。面白さには全然寄与してないのでなんとも。説明台詞の応酬で会話シーンは結構退屈。緑川ルリ子の口癖とかそっけないツンデレ感、昔のアニメっぽい。本郷は池松壮亮の悲壮感ある雰囲気を生かせてた。台詞が全部抑揚がなく、どういう意図なのか気になった。これだと池松壮亮が下手くそに見えてしまう...。MVPは浜辺美波で彼女だけカチッとハマっている気がしました。求められているものに応えている感じ。2号の柄本佑のスカしたキャラは良かった。初代仮面ライダーを舞台を現代に置き換えて、本気でやってみたというのが多分コンセプト。良くも悪くも素直にそのままやってるので見やすいとは言えない。ミニチュアを使っているような撮影もいくつかあって作る過程を楽しんでいる感じ。安っぽいCGは特撮のチープなノリとか言い訳も一応できるが、真面目に観れば残念。最初の戦闘の音楽とか最後明かされる黒服の名前とかオッてなります。変身の時ポーズはしないけど戦闘入る前に同じことやったり、元の音楽使っているシーンも多々あって知っている人に対する目配せは良いと思う。庵野秀明が直接監督した実写はlove&pop、式日と観てきましたがあんまり上手くないなと思う。興味がない?全部アニメノリ?蜂オーグの所はキルビルぽくて良かった。西野七瀬が結構良い。蜘蛛男、ビジュアルは一番かっこいい。アクションシーン、カメラブレブレで非常に見にくい。ここだけは擁護のしようがない。こういう撮影って毎回文句だらけなのに結構やる人多い謎。森山未來も佇まい生かした感じで。彼のオーグv3かと思った。エヴァでこんなん見た〜みたいな設定の数々に庵野秀明はやっぱり引き出し少ないなと思う。クレジットでpeel & liftの細谷武の名前が。怪人の衣装提供したのかな?蜘蛛男のレザーとか。諸々のバランスがぐちゃぐちゃで歪な作品。なんか散々文句並べたけど真面目に作ってるのは不思議と伝わる。庵野秀明の真面目さが出ていてやっぱり嫌いにはなれないし、絶望の立ち直り方は人それぞれの台詞とかこれまでの経験からくるメッセージにうるっときたりする不思議な映画。
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