いち麦

シン・仮面ライダーのいち麦のレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
2.0
庵野秀明らしいキャラクター像の人格がそのまま仮面ライダーのキャラクターたちに乗り移ったような印象。割と華奢な身体で暴力的解決を望まないコミュ障の本郷猛…。ライダー・ジャンプやライダー・キックが音響演出共々昔ながらに繰り出されても、中身はもう完全に自分が子供の頃にノボセていた仮面ライダー(1号、2号)ではない。エンドロールで掛けてくれた子門真人の歌うあの主題歌も懐かしいには懐かしいのだが…。うーん、折衷策に腐心しているんだなぁと。かなり難しい要求に応えようとしている意気込みは伝わってきた。
でも正直に言って、物語は単調な上に台詞過多でしかもこれが自分には上滑りしている感じ(多分、監督が意図した演出だろう)がして入り込めず、かなり退屈だった。ただラスト30分、独特のアクション・パフォーマンスを披露してくれた森山未來パートにはちょっとだけ高揚。柄本佑のマスクも綺麗で映えていた。エンドロールで初めて知ったシークレット・キャストのうちの何人かは未だに役処が思い当たらない。これって映画としてはどうなんだろうね。

《追記》
入場者特典で貰ったシン・仮面ライダーカード…子供の頃に買い漁った仮面ライダー・スナックを思い出す。入っていたのは、サインの書き込まれた本郷猛(池松壮亮)とハチオーグ(変身後)だった。
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