メンターム

女と男のいる舗道のメンタームのレビュー・感想・評価

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)
4.0
Film en douze tableaux
女優への野望を抱いてパートナーを捨てたのに、結局たどり着いたのは娼婦
はじめは考えていたんだけど最終的には考えない女になっていくその振る舞いの変化
盗みを働くほど2000フランが欲しかったののに、身体を売ったらポンと5000フランが入ってくる呆気なさとの葛藤 そして「そういう人」に自分がなっていくことへの変化と慣れ

11章
ブリス・パランとの哲学シーンが即興であのクオリティなのがすごすぎる。ブリス・パランもすごいけど、ナナとして受け答えするアンナ・カリーナもすごい。
「人は話さないで生きられるだろうか」
時々自分の口から出る言葉がすべて陳腐なものに思えることがある。一方でその口から出る言葉がすべて輝いているような人もいる。そんな人に会うと一生口を閉じていたくなるんだけど、誠実に自分の言葉に自信を持つ努力をしなければならない、と。

一章ごとに区切れば何度でも観れるな