【女性が賢くなると世間はイカれたと言うの】
Netflixの近作ヒンディー映画。終盤辺りで少々キマジメに足踏みするも、とてもよい映画でした。他、挿入歌がしつこいかな、くらいで、インドな騒々しさは皆無。しっとり見せる、女たちのドラマです。
新婚五か月で夫が亡くなってしまい、喪が明けるまでの妻と家族、関係者が繰り広げる騒動と痛み、可笑しみ。そして結束と決断の物語。
インドの結婚観とその事情が当然、ベースになっており、縛られていたのは妻だけでなく、夫もだった…というのが、夫の元カノを通じて顕れて、切ない。女性搾取の問題にとどまらない射程を感じます。
集まってきた親戚・関係者がお金絡みの本音で暗躍するのはあるある、でオモロイですが、やっぱり、愛ってなんじゃろ?を物語の芯としたところに心、惹かれます。
突如消えた夫に、泣けない妻。愛が育つ前の結婚だったから?…そして彼女と、元カノのコントラストが、みるみる豊かになり、巧い。
各人物を誠実に追う一方、シャンティ・クンジュ…平和なる場所、と名付けられた家で、喪に服さなきゃならんのに、玄関チャイムが“Ooh La La”
http://youtu.be/Yg-qlKb4X7U
なもんで起こる小ネタなど、節々に笑いも忍ばせ、飽きさせません。
演者もヒロイン以下、みんな嵌っています。お祖母ちゃんがカワイイ!
こういう作品に出合うと、やっぱりネフリ侮りがたし、と感じますね。
<2021.6.3記>