てるる

カルナンのてるるのレビュー・感想・評価

カルナン(2021年製作の映画)
3.8
衝撃的な映画「僕の名はパリエルム・ペルマール」の監督が、主演にダヌシュを迎えて贈る、これまたとんでもないインド映画。

バス停すらない低カーストの村人達が、バス停欲しさに騒動を起こし、それが警察をも巻き込む騒動に発展してしまう…。

相変わらずダヌシュが演じる役がなんか腹立つくらい自己中に見えてしまう。
そしてとにかくキレやすい性格。

とはいえ、虐げられてきた村の誇りを取り戻そうと行動に移したのは拍手👏
やり方には多少の疑問はあれど、動かなければ変わらない。

正直インターミッションあたりまでは遅々として話が進まなくてダルいんだけど、インターミッション後からが本番。

特に終盤の村での戦いはエグい。
あまり刃物が出てこないから血も出ないけど、結構なバイオレンス。

いつもはコメディリリーフなヨギバブちゃんもシリアスな役どころ。
でもいつもの主人公の相棒や親友みたいな役多いのに、今回は主人公と対立する役なのが悲しい(꒦ິ⌑꒦ີ)

パリエルム・ペルマールと比べると行間を読ませるような演出が多くて分かりづらい部分が多いのは難点。

特に南インドにおけるカーストや、この映画のモデルにもなったらしい事件のことを知らないと「???」てなる部分も。

あとカルナンの父親と祖父の区別がつきづらかったり、カルナンの妹と恋人の区別がつきづらい。

しかしインド映画…というかタミル映画の熱量というかパワーは圧倒的。
「バクラウ」と「ジャッリカットゥ」を掛け合わせたような感じ。

これだけ色んな国の映画を数万本は観てきたけど、今まで観たことのないようなものを見せてくれるインド映画ってやっぱスゴイ!
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