熟睡

そして、バトンは渡されたの熟睡のネタバレレビュー・内容・結末

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

*原作のネタバレも含みます。

父母5人の中で、誰を物語のクライマックスにもってくるか、
石原さとみか田中圭かで、この作品のメッセージはほぼ真逆になってしまう。

残念ながら、映画版の石原さとみ病死の改変はお涙頂戴のためとしか思えず、幼子を散々振り回した継母を「娘を愛していたが故だから、病死したから許してあげて」という、私の苦手な"無償の愛押し付け系"の作品に変わってしまっていました。

原作の森宮さんエンドの方がよかった。
血が繋がっていなくても、毎日ただ一緒にいて同じ料理を食べて、それがいつまでも続くと思えることが、優子にとって一番の"家族"だったんだと感じられるストーリーでした。
ピアノより料理の話だと思ってたので、もっとホカホカおいしそうな映像が見られると思ってたのになぁ。

優子=みぃたんとか、語りが早瀬くんとか、映画版オリジナルのトリックに凝りすぎて、タイトルにもなっている「バトン」の意味まで変えてしまって、女性は守られ愛される受け身の存在という思想が透けているし、いろいろ残念でした。
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