タイトルどおり、画面いっぱいに広がるひまわりの景色が心に残る作品。戦争に引き裂かれた愛がテーマだけど、残酷なシーンは映し出されない為、この広大な美しいひまわり畑に、その下に眠る人々を想うしかない。悲しいけど、その景色はあまりにも美しいので、私が死んだら棺はひまわりでいっぱいにしてほしいなとか思った。
最初はコメディチックなラブストーリーなのに、ふたりが別れたあとの物語はもうまったく別物の映画のような雰囲気を帯びていた。最初にふたりが別れたとき、あんなに若くて美しかったジョヴァンナ(ソフィア・ローレン)もアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)も今となってはすっかり老け込んで、また同じ場所で本当のお別れをした。最初の頃の若さとの対比が余計に長い時が経ったことを感じたし、ふたりは愛しあっていたし努力を重ねたけど、でも結局ふたりに訪れたのは別れだった。ドラマチックだな〜〜〜としか思えないクソガキのワタシにこの作品は早すぎたのかもしれません。
結局結ばれることがなかった二人の愛はひまわり畑の下に葬られたも同然。残酷さは美しさを引き出す。