ヤマナカ

バーダー・マインホフ 理想の果てにのヤマナカのレビュー・感想・評価

4.5
映画の中で印象的に映し出されるマインホフのある種の苛立ちが、どこかでカルト的テロリスト集団になってしまった彼らの「行動」が資本制社会や強権的国家がふるう暴力のやり方となんら変わらないのだということを彼女が知っていることを仄めかしているが、例えば現在のパレスチナやミャンマーで人々に向けられている暴力に遠くから関心を向けることしかできない私たちが自身を省みるときに、マインホフとはやや異なるものの、同じような苛立ちを感じるのかもしれないという意味で彼女が書いたものを読んでみたいと思う。
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