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バーダー・マインホフ 理想の果てにのバナバナのレビュー・感想・評価

3.0
バーダーは金髪の女性のことかと思っていたら、彼女は幹部だけれど、バーダーの恋人のエンスリンって人なんだね。
バーダー本人はすぐギャーギャー喚いて、全然理性的なところの無い男だったので、ドイツ赤軍のリーダーは、てっきり女性二人だと途中まで思っていました。

マインホフが、バーダーやエンスリンと知り合ったのって、既に30代だよね。
ジャーナリストとしてバリバリ自分の記事を誌面に発表して活躍している時に、こういう人達に影響受けちゃうんだ。
しかも、バーダーもマインホフもエンスリンも、学生ではなく、みんな既に子持ち。

マインホフは捕まってから仲間に反抗的になっていたけど、きっと自分のせいで子供をシリアの難民キャンプに入れて離れ離れになってしまった事とか、この頃に激しく後悔していたと思うよ。
他の二人は、自分の残してきた子供の事を思い出すことがあったのかどうか、不明だけど。

でも、これだけ銀行強盗したり、爆破事件起こしたりしたのに、メンバーの葬式のシーンを見ると、老若男女にかかわらず、まだ支持する人が居たんだね。
日本なんか、浅間山荘事件で若者もサァーと引いちゃったのに。

こういうテロリストのリーダーになる人って、自分が間違ってるかもしれないと微塵も疑わないよね。
そういう強気のところがカリスマ性がある様に見られて、弱い人達がついていっちゃうのかもしれないけど。

でも、捕まって獄中に入ると、マインホフもバーダーもエンスリンも、早く釈放される様に、少しでも自分の身が有利になるように、皆必死。
結局自分は常に安全なところに居たいんだよね。
しかし、ドイツ赤軍の第二世代が、彼らを獄中から助ける為に無茶苦茶な事をやり始めたので、反ってその望みは絶たれていく…。

まあ、「制服を着たやつは、みんな豚だ。死んで当然」と平気で書いてたんだから、自業自得だけどね。
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