カホ

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)のカホのレビュー・感想・評価

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How do you color a sound?

肌の色は見ればわかる、
音の色って、
聞いたら白か黒かわかる?


1969年。暑い暑い夏。ニューヨーク、マンハッタン。ハーレムのマウントモリス公園。ブラックミュージックのスターが集結し、合計30万人の観客を動員した「Harlem Cultural Festival」のドキュメンタリー。

ベトナム戦争の軍事介入、ケネディ大統領の暗殺、マルコムXの暗殺、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺。怒りに満ちた、激動の1960年代。そんな中で開催された、タイトルにある通り、「革命」的なコンサート。

イベントの発案者、少ない予算の中で試行錯誤を重ねた制作・撮影チーム、警備のブラックパンサー党、出演アーティストの当時と今。素晴らしい楽曲。黒人の誇り。アーティストからのメッセージ。観客のリアクション。てんこもり!

(ニューヨーク市長のジョン・リンゼイ、めちゃくちゃイケメンでスタイルよくてドキドキした)

"Sometimes, we were called the Black group with the white sound ... we didn't like that ... because, how do you color a sound?"
フィフス・ディメンションのマリリン・マックーがインタビューで述べた言葉。が、じんわりと心に残る

人類初の月面着陸、もちろん報じるべき素晴らしいニュースではあるけれど、「月に行くカネでハーレムの貧困層を助けられた」のはその通り。

当時参加してた観客のインタビューがどれもこれもいい。音楽やイベントが誰かの人生に影響を与えた瞬間をたくさん見れて幸せな気持ちになる。

ニューヨークタイムズの紙面で、「ニグロ」を「ブラック」表記に変えた女性の話は痺れた。

不要不急ではないエンタメです

エンドロールの後、愛しい可愛いおちゃめなスティーヴィーがみれるのでチェケラ
カホ

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