シエル

恋の病 〜潔癖なふたりのビフォーアフター〜のシエルのレビュー・感想・評価

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赤と青緑を基調にしたカラフルでポップな画面、カメラワークや各ショットの構図、主演二人ボーチン(リン・ボーホン)とジン(ニッキー・シエ)の顔など、ビジュアル面が好みだった。

序盤は正方形に近い幅の狭い画面(スタンダード?)で、終盤はフルスクリーン(ビスタ?)になるという、世界観の変化の表現も嫌いじゃない。

強迫性障害の二人という設定だが、どんな恋にも当てはまる話だと思う。
普通に結婚した男女の話と同じ。
同じだと思っていた二人の間に変化が起こった時、いとも簡単に関係の外へ向かう男と、二人の関係を見つめ直そうとする女。
この普遍的な話を、ファンシーな外観と“強迫性障害とその治癒”という比喩を使って語っている。

前編iPhone12で撮影されたとのことだが、同じく全編iPhone5で撮影されたショーン・ベイカー監督『タンジェリン』(2015)もポップだった。iPhoneがポップカラーを得意とするのかどうなのかはわからない。

(過去の鑑賞メモ)
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