今泉監督が自ら切望した原作の映画化、とのこと。
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サンカヨウという花は、雨や露に濡れると花びらが透明になる。
開花から1週間くらいしか持たない上に衝撃に弱い。
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かそけきは「幽けき」。
「今にも消えてしまいそうなほど、薄い、淡い、あるいは仄かな様子を表す語」
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どこまで意図的かわかんないけど、
サンカヨウのように幽けき存在感の人物ばかりが登場する。
ふわっと出てきて長台詞喋ってふわっといなくなって
そのまま出てこなかったかり
そのまま存在感ないままだったり
再度ふわっと出てきて長台詞喋ってふわっといなくなったり。
特に家の中の撮影はジャパニーズホラー感がじんわりとあって
話的にも死の影もまとわりついているし、
お互いが主張をぶつけ合って意見を交換し合うのではなく、
それぞれがいい具合に存在感消しながら(透明になりながら)コミュニティを築いているのがもしかしたらとても日本的なのかもしれない。