ぞしま

不安のぞしまのレビュー・感想・評価

不安(1954年製作の映画)
3.6
終盤に話は加速するが、追いつめられるほどにイングリッド・バーグマンが美しさを増すように思われた。自死に逡巡する際、オフィスの電話に改めて愛着を覚えるところは、そういうものかもしれない、と印象に残った。ビーカーが割れて我に帰る……人の心理とは分かり得ないものだ。

原作はツヴァイクの「忘れじの面影」とのこと。筋はギュッとしぼられており、凡庸なのかもしれないが、美しいショットがちらほらあって良かった。

"Non credo piu' alla' amore"は最後にイングリッド・バーグマンが吐く台詞。「もう愛を信じない」……本作はロッセリーニとバーグマンのコンビ最終作らしい。穿った見方かもしれないが何か暗喩を感じさせる。