映画の道化師KEN

べイビーわるきゅーれの映画の道化師KENのネタバレレビュー・内容・結末

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2人のゆるゆる少女は殺し屋⁈

監督は「黄龍の村」の阪元裕吾。主演は「ある用務員」の高石あかりと伊澤彩織。加えて、「AVN エイリアンVSニンジャ」の三元雅芸、「別に、友達とかじゃない」の秋谷百音、「HiGH&LOW THE WORST」のうえきやサトシ、「花は咲くか」の本宮泰風、実写映画「鋼の錬金術師」シリーズの水石亜飛夢、「僕たちは変わらない朝を迎える」の辻凪子、「blank13」の大水洋介、「裏アカ」の仁科貴、「最強殺し屋伝説国岡」シリーズの伊能昌幸らが共演する!

高校卒業を目前に控えた女子高生殺し屋2人組のちさととまひろ。組織に委託された人殺し以外、何もしてこなかった彼女たちは高校を卒業したらオモテの顔として社会人をしなければならない現実を前に、途方に暮れていた。2人は組織からルームシェアを命じられ、コミュ障のまひろはバイトもそつなくこなすちさとに嫉妬し、2人の仲も徐々に険悪となっていった。殺し屋の仕事は相変わらず忙しく、ヤクザから恨みを買ったことから面倒なことに巻き込まれてしまい…

「ある用務員」を作り上げた阪元裕吾監督とその作品に登場した高石あかりと伊澤彩織を主演に迎えた本作は常時テンションアゲアゲのちさと(高石あかり)とコミ症だが身体能力抜群のまひろが表社会で翻弄されながらも殺し屋稼業を続けていく、日常を描いたバディムービー兼バイオレンスコメディ!

見どころは日常に挟んだブラックユーモアとキレッキレのアクション。スーパーのバイト面接に来たまひろが妄想で店長とそこで働いてる店員をスタイリッシュにぶち殺したり、喫茶店で、客にブチ切れたあかりがトレイで客をブン殴り、慌てて駆け寄ってきたバイトの先輩の首をへし折るなど、おかしなタイミングで炸裂するバイオレンスが秀逸。男を拷問する際、アニメ「ひぐらしのなく頃に」のネタをぶち込み、爪剥ぎ機を通して、ガールズトークを楽しむ少女達のキチガイぶりには阪元監督のバイオレンスなアニメに対する愛情をビンビンに感じ取れます(笑)。

更にヤクザの組長(本宮泰風)が団子屋オヤジの寒いギャグにブチ切れて耳の中に串をぶち込んだり、男女平等を訴えておきながら理不尽にメイド喫茶でまたしてもブチ切れて店員全員を風俗堕ちさせるため、拉致ろうとする狂いまくった展開は必見。不謹慎に満ち溢れたギャグを心ゆくまで楽しめることでしょう(笑)。

また、映画「最強殺し屋伝説国岡 完全版」の主演伊能昌幸がちょいキャラとして登場しているのも、要チェック。強者キャラにしか見えない伊能昌幸が瞬殺されるシーンはニヤニヤ必至です。