二作目よりは確かにこちらの方が格段に面白い。無理に笑わせようとしておらず、また主人公二人の関係性を揺さぶり、そこに起伏があるためだ。
ただ、正直な評価を言わせてもらえば褒められすぎだと思う。
最大の問題点は中盤で主人公の一人を罠にはめたやくざがなぜか主人公をそのまま解放してしまう点だ。
いろいろ工作してはめたのに、なぜそうするのかさっぱりわからない。で、その後それがなかったことのように話が進むのも理解できない。
またラストのカチコミもいくらなんでも無策すぎる。この場面こそ、相手が何らかの罠をはり、主人公チームが半ば罠だと見破りつつもあえてカチコむというような展開にしてくれないと。
あと敵のボスキャラの男の方、ここのキャラが立ってないのもダメ。相方の女性や父親はかなりいいキャラなのに、なぜか一人影が薄い。せっかくラストではキレのある動きを披露してるのにもったいない。
この監督さんはアクションシーンにキレがあり、話のムード作りや細部には才能を感じさせる。
それに比して脚本の骨組みが緩すぎる。もう少し詰めてしっかり構成してもらいたい。
そうすればオフビートな会話や展開がさらに生きると思う。