Jun潤

復讐者たちのJun潤のレビュー・感想・評価

復讐者たち(2020年製作の映画)
3.3
2021.08.25

最近ハマり気味のユダヤ人を題材にした作品案件。
今作は収容所の真実などではなく、戦後を舞台にドイツへ復讐を果たそうとする組織の物語。

ユダヤ人収容所から帰還したマックスは、ユダヤ旅団に拾われドイツへの復讐を果たすべく行動を始める。
旅団の目的はあくまでユダヤ人が平穏に暮らせる国の建国であり、虐殺の報復ではなかった。
旅の途中で出会った過激派組織の「ナカム」は、壮大な計画のもとドイツ人を虐殺異様としていた。
妻と子の復讐を果たそうとするマックスは、旅団から離れナカムと共に計画を遂行しようとしていた。
彼らのたどる結末とは。
「NEVER AGAIN.」

まず率直に言って退屈な場面が多い印象を受けました。
ただ自分の集中力が続かなかっただけかもしれませんが…。
計画を遂行する上でハラハラさせる場面も多いには多かったですが、どうしても同じような見せ方が続いているように見え、目新しさが逓減していたように思いました。

マックスの心情を思うと、ドイツ人と同じように人を殺すことに対する苦悩と妻と子を殺されその復讐を果たそうという思いの間で苦悩する様がよく伝わってきましたし、彼の機転のきく行動には感心させられっぱなしでした。

しかし見れば見るほど、ほんの75年前にこんな非人道的なことが同じ世界で行われており、その全容がまだ明らかになっておらず、まだまだ隠された真実が掘り起こされ、同じ過ちを繰り返さないために映画という手段でもって事実を明るみに出そうという、その気概に溢れた作品の一つであったことは確かだと思います。
Jun潤

Jun潤