nekoneko

復讐者たちのnekonekoのレビュー・感想・評価

復讐者たち(2020年製作の映画)
3.4
主演俳優が「名もなき生涯」のアウグスト・ディールと言う事で観てみました

わぁ…コレは重い
実話ベースの史実に驚かされます

ホロコーストから生き延びた一人のユダヤ人男性👨が妻子を殺されたことを知って復讐に燃えるヒューマンサスペンス

アウグスト・ディールの喪失感と憎悪に満ちた渾身の演技にはココロ震えます

組織の復讐計画に関わっていく彼が最後の最後に選んだ究極の「復讐」とは!?

イスラエル建国
ユダヤ人によるドイツへの報復活動といった他作品とは違った問題提起の作品

やられたらやり返す
目には目を 歯には歯を……

現代を生きる私達にも投げかける…考えさせられる作品

…しかしながら全体を通して…もたっとした印象が残ってしまい数字が伸び悩みました……

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他のユーザーの感想・評価

きっとわたしも同じ立場なら復讐してやると思うけれど、罪のない、特に子どもが巻き込まれると思ったら躊躇ってしまうと思う。
実行してもしなくても、一生心が晴れることはない。
 戦後のドイツで未遂に終わったとされるA計画(PLAN A)をめぐって、さまざまな思いをもったユダヤ人たちを描いた映画。A計画というのが史実においてどこまであって、映画の中での描写がどれだけ正確なのかというのはまったくもってわからない。

 家族を奪われ、殺され、復讐に燃える人たちがいる。ナチスの関係者に私刑/死刑を加える者たち、民間人への危害や殺人も辞さない者たち、あるいはイスラエルへ移住して幸せな暮らしをすることが何よりの復讐だと言う者たちがいる。

 戦後のドイツでユダヤ人が依然として暴行を受け、迫害され、蔑まれる様子は、きっとそういうことはあっただろうという想像はしていたけど、思っていた以上の描写で、これまた実際はどうだったのか気になるところ。

 暗殺や浄水場への潜入などがあまりにも順調に進むので、なかなかリアリティを感じられないところもあるが、総じて悪くはなかった。

 ホロコースト関係の映画でよくあるのだけど、最後に生存者が出てくるのが残念。実話を元にしてるとしても映画は映画、フィクションはフィクションとして描いてほしいと言うのが個人的な思い。

 2023年1月17日(火)にDVDで鑑賞。
matsu

matsuの感想・評価

3.9
恐ろしい実話映画でした

舞台は第二次世界大戦直後のドイツ

戦争を生き延びたユダヤ人たちによるナチス残党(幹部や強制収容所勤務者など)の処刑が秘かに実行されていた

妻と子供を殺害されたユダヤ人のマックスもその処刑の実行に加わっていた

ただし、その処刑には限りがある(ほんの一部しか殺せない)…ナチス残党の全員を探し出すのは不可能

マックスは処刑よりももっと残酷な「プランA」を実行しようとしている団体“ナカム”に近づき無理やり仲間に加えてもらう

プランA=殺されたユダヤ人とほぼ同数のドイツ人600万人を殺害する計画、水道施設に職員として潜入し毒物を水道水に混入させて殺害を企てた

※最終的にプランAは失敗に終わったようだが、プラン通り実行されたなら大惨事になったであろう

ユダヤ人のドイツ人に対して復讐したい気持ちは大いに理解できるだけに、この失敗は複雑な気持ちになる
(プランAを肯定しているわけではない)

※ドイツ人戦争捕虜に毒入りパンを食べさせるプランBは実行されたようである
(これによる死者はいなかったらしい)
koki

kokiの感想・評価

3.5
評価3.5(2023/02/01)から上がらないのが納得できる作品。

ナチの残党と不都合な真実に蓋をし続けた戦争時のドイツ人に対し、苛烈なまでの復讐心を抱くユダヤ人…と聞けば自ずと“人差し指”はピクピクするのだが、いかんせんハラハラしない。

史実だから如何わせむなんだが、もう少し脚色しても良かったのでは。
それでも、たいした作品にはなりそうもないが…。
復讐をしてもしなくても 大切な人は帰ってこないので 復讐した方がスッキリするんじゃないかな
MikuOshika

MikuOshikaの感想・評価

3.5
擦りに擦られたアウシュビッツ、ホロコースト、ナチスの迫害。
今作は戦後のホロコーストを生き延びたユダヤ人、妻や子を亡くした者たちの復讐心沸りドイツ人大量殺害を計画し実行しようとするまでのお話。
未遂に終わった計画とはいえ
ねりにねられた計画でとてつもない時間を要したPLAN A。
復讐とは一体なんなのか
というシンプルな疑問と結末の答え。
もしこの計画が予定通り行われていたら
抑えきれない怒りと悲しみを復讐することでおさまるのか
これからの未来がある子供達まで犠牲にできるはずもなく
そして誰も救われない。

イングロリアスバスターズやソルトに出演していたアウグストディールさん目当てに
鑑賞しましたが重すぎた。
息が詰まる時代と歴史。
ten

tenの感想・評価

2.9
希望の話が辛い。それを利用されていたのは知っているけれども。中にいた人にそう語られると、希望って何なんだ、と思ってしまう。
そういう計画があったんだなーという勉強にはなった映画。しかしながら「600万人には600万人を」の台詞に凄い違和感を抱いてしまい、以降集中できなかった。ニュルンベルグ裁判前の1945年に、この数字を認識してる人、ドイツ内にいたんだろうか。
taazan

taazanの感想・評価

3.5
ホロコーストを生き延びても、家族を失った深い悲しみの中で生き続けなければいけない。
哀しみと怒りの矛先は、もちろんSSや虐殺に加担した人達なんだろうけど、ナカムの対象は全ドイツ人。

『いい人生を送ること』それが主人公の復讐。そんな考え方に至るまで苦しかったんだろうなぁ。
eiganoTOKO

eiganoTOKOの感想・評価

3.1

このレビューはネタバレを含みます

ホロコースト、ユダヤ人大虐殺はどの角度から何度見ても無理すぎる鬼畜の所業。
しかし、恐ろしいのはナチス党員だけではなく、選挙でヒトラーを、彼らを勝たせたドイツ国民である。そして知っていたのに、知らないふりをした一般人である。
あれ、これ日本の大日本帝国の背景もかなり一緒じゃね?、とか一瞬頭をよぎるが、わきに置いとく。

とりあえず、ナチスやべー、ドイツ市民もやべー、戦後もユダヤ人が生きる場所ねーってことでナチスの残党殺しはわっしょいしときます。
戦時中のユダヤ人大量殺人はOKで、終戦後の殺人鬼への復讐がだめな理由が、ごめん見当たらない。というわけで、ナチス残党狩りガンガン行こうぜ。
と思ってたら、「国家には国家を」をスローガンに掲げるドイツ市民600万人をターゲットにしたナカムという団体の登場。
これはどうなんだろってまた正しい自分が一瞬頭をよぎるが、パレスチナ人を大虐殺し、土地を奪って支配し、いまも爆弾落としまくりのイスラエル国家のやばさを考えると、ここで殺っとくべきだったかも。復讐としては成り立つから。
まあ、人の死にうんざりしてたユダヤ人だってそんなことやりたくはないがな…
という切なさ。

冷静に考えると、二枚舌外交でパレスチナとイスラエルの対立に手を貸したイギリスや、勝手に国家の樹立をパレスチナに許可した国連はろくでなし度が高い。
それなのに、命をかけてせめて復讐にトライしたナカムのリーダーを逮捕するイギリスにむかっぴした。
イギリス人、なんなのおまえら。おまえらのせいでパレスチナ人はたくさん死んでんだけど⁈ってど詰めしたくなるラストでした。
みんななかよくして…
「長年の苦しみ 繰り返さない 目には目を 600万人には600万人を」

良心と耐え難い復讐心の二重スパイ、その狭間で苦悶する葛藤。

「想像してみてくれ
 あなたの兄弟 姉妹 両親 子供たち
 何の罪もないのに殺されたらどうする?
 さあ自問してくれ どうするのかと――」

幸せに暮らすことが最大の復讐。

計画を阻止しようとしたのがパレスチナのユダヤ軍事組織ハガナーだったというのは意外だった。

そしてラストシーンで、おそらく実際にNAKAMのメンバーだった人たちの平穏な、しかし年老いても目の奥に強い意志を持った、現在の姿が当時の写真とともに映し出され、涙が溢れそうになった。

2023-63/字幕
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