復讐者たちの作品情報・感想・評価・動画配信 - 6ページ目

「復讐者たち」に投稿された感想・評価

今年もホロコーストをテーマにした作品が沢山公開されました。
個人的には、今のイスラエルがパレスチナに対してやっていることは、現代のホロコーストじゃないかと疑問に感じているのであまり好んで観ることはないのですが…

今作がこれまでの作品と少し趣が異なるのは、生き延びたユダヤ人たちがホロコーストの復讐計画を実行するというもの。

虐げられてきたユダヤ人たちがナチス残党を狩っていく‥
そのうち過激なグループが「目には目を。600万人には600万人を!」と、ドイツの一般市民への無差別テロへ動き出す。

興味深いのは、ここでユダヤ過激派VSドイツとなるのではなく、ユダヤVSユダヤで物語が進んでいくこと。
イスラエル建国のために、ここで非人道的な行動をして欲しくないユダヤ人グループとの攻防を描いたサスペンスドラマとなっています。

俳優たちの鬼気迫る演技や、緊迫感のあるストーリーは良かったのだけど、丸く収まって良かったね風の終わらせ方にはちょっと違和感も…
buchi6969

buchi6969の感想・評価

1.8
ホロコーストは題材とした作品は数多ある。それ自体が、サスペンスや、ホラーや、アクションや、ドラマなどといったさまざまな視点において、フィクションを超えるノンフィクションとして、圧倒的な歴史的事実としての存在感を有している為、なかなかその作品を批判的に観ることは出来ないと感じている。
それでも、今作については、ホロコーストに対する新たな視点を感じられなかったり、通常の映画作品としてもストーリーの進行が断片的だと感じてしまったり、なにより登場するキャラクターの深みを感じられなかったり…と、もったいない作品だと感じました。
「事実を元にした作品」と謳う以上、もう少し掘り下げて丁寧に表現しても良かったのではないだろうか?
1945年、ホロコーストを生き延びたユダヤ人たちがドイツに復讐を企てる作品。実話の映画化です。

原題『Plan A』。この復讐計画がそれはそれは恐ろしくて。相手がナチスだけじゃなくてドイツ人全体に及んでいて、ユダヤ人たちの恨みがいかに大きかったのかがよくわかります。

映画には復讐計画を実行しようとするナカムという組織の他に、英国軍の指揮下にあった対ナチス部隊のユダヤ旅団、パレスチナの軍事組織ハガナーといったグループも登場し、復讐の是非を巡ってそれぞれの思惑が絡み合う様は、政治・歴史ドラマとしての見応えがありました。

真の復讐とは何か、彼らがたどり着いた答えとは。

現代を生きる我々にも通じる、実に意義深いテーマを持った作品でした。
すー

すーの感想・評価

3.0
ユダヤ人旅団からナカムへ…復讐へと身を投じていく男。ホロコーストを一人生き延びた男の癒えない傷と、ユダヤ人迫害加担したドイツ人(全員がそうではないが)に対する憤り。葛藤の末に下した決断。アウグスト・ディールの演技が素晴らしかった。また、監督がイスラエル人ということでユダヤ人旅団、ハガナーと、第二次世界大戦後のイスラエル建国問題をはじめとした問題につながる社会情勢が描かれていたのも興味深い。
1945年、敗戦直後のドイツ。ホロコーストを生き延びたユダヤ人マックスは、収容所で離れ離れになった妻子がナチスに殺されたことを知り、復讐を決意する。ナチス残党を密かに処刑しているユダヤ旅団に合流したマックスは、より過激な報復活動をするユダヤ人組織「ナカム」に参加するが…。



目には目を…。
ユダヤ人による復讐ものは初めて観た気がする。暗いです。


ナチスの残党だけを狙うユダヤ旅団とドイツ人なら誰でも殺すユダヤ人組織「ナカム」。

ユダヤ旅団のミハエルはナカムの過激な報復を危険視する。マックスはミハエルの為にナカムに潜入し過激な復讐を止めようとする。

しかし、ナカムに入ると彼らに感化してしまい、復讐心がむくむくと湧き上がってくる。マックスの思いは今どちらにあるのか、どちらを騙そうとしているのか、ドキドキする。

そして彼らが企てていた驚くべき復讐計画「プランA」とは…本当に恐ろしい。ナチスのしたことを民間人も黙って見ていた。だから同罪であると彼らは言う。

ありきたりだけど復讐からは何も生まれないと思う。だけど何度も出てきた「家族が殺されたらあなたならどうする?なんの罪もない家族が…」の問いになんと答えたらいいのかわからない。

この映画に男と女はいらないでしょと思う。奥さん殺されたばかりやに😮‍💨 なんだったんだろ、あのシーン。
JUN

JUNの感想・評価

3.3
2021.08.25

最近ハマり気味のユダヤ人を題材にした作品案件。
今作は収容所の真実などではなく、戦後を舞台にドイツへ復讐を果たそうとする組織の物語。

ユダヤ人収容所から帰還したマックスは、ユダヤ旅団に拾われドイツへの復讐を果たすべく行動を始める。
旅団の目的はあくまでユダヤ人が平穏に暮らせる国の建国であり、虐殺の報復ではなかった。
旅の途中で出会った過激派組織の「ナカム」は、壮大な計画のもとドイツ人を虐殺異様としていた。
妻と子の復讐を果たそうとするマックスは、旅団から離れナカムと共に計画を遂行しようとしていた。
彼らのたどる結末とは。
「NEVER AGAIN.」

まず率直に言って退屈な場面が多い印象を受けました。
ただ自分の集中力が続かなかっただけかもしれませんが…。
計画を遂行する上でハラハラさせる場面も多いには多かったですが、どうしても同じような見せ方が続いているように見え、目新しさが逓減していたように思いました。

マックスの心情を思うと、ドイツ人と同じように人を殺すことに対する苦悩と妻と子を殺されその復讐を果たそうという思いの間で苦悩する様がよく伝わってきましたし、彼の機転のきく行動には感心させられっぱなしでした。

しかし見れば見るほど、ほんの75年前にこんな非人道的なことが同じ世界で行われており、その全容がまだ明らかになっておらず、まだまだ隠された真実が掘り起こされ、同じ過ちを繰り返さないために映画という手段でもって事実を明るみに出そうという、その気概に溢れた作品の一つであったことは確かだと思います。
モルB

モルBの感想・評価

4.3
・ホロコーストを生き延びたユダヤ人が立てた復讐計画を軸にした戦後ドラマ。
・憎しみの連鎖を生み出す戦争反対というメッセージを悲壮感を込めて表現している。
・シリアスな部分をパワーアップさせたイングロリアス・バスターズ、復讐がエスカレートしていく様はゼロ・ダーク・サーティをも思わせる。
Ynnn

Ynnnの感想・評価

3.7
アウシュビッツレポートを見損ねたので、ふとこっちのPLAN Aを鑑賞。

ドイツは戦中が描かれること多いと思うけど、戦後のユダヤ人がどうだったかって映画見るのって個人的には初めて。

復讐は生きる気力を与えてくれるけど、また復讐を呼んでしまうし暴力は暴力を生む。人はうつろいやすくて感情の制御も難しい。何が正しいかは、わかっててもそう出来るわけじゃない。実話ってのがすごく胸にきたし、演技見てるとわかる気がした。

主役のマックスの、目の演技っていうのかしら、とてもすきなんだよなぁ。
てかそもそもアウグストディール好きなんだよなぁ。折角ドイツの方なんだからドイツ語の方が良かったのでは…??
ミハイル役の方がイケメンすぎて出てくる度「イケメン…」ってなってしまった…。調べても詳細あんまり出てこないんだけど、他になんか作品出てるんかな…!??
i

iの感想・評価

3.6
キャスト達の顔つきが良い。目には目を、の心情を思うと赦す事はむつかしい。
棟梁

棟梁の感想・評価

2.8

このレビューはネタバレを含みます

 ホロコーストから生還したユダヤ人たちの加害側ドイツへの復讐劇とその葛藤を描いた作品。
 ユダヤ人である主人公マックスが、かつて自分の所有していた家を訪れると、戦中にその所有権を得たドイツ人に面罵されるところから映画は始まる。戦後まもなくのドイツが、ナチス政権なきあとも当時からの地続きであることを暗に示す場面だ。
 たしかに、背景事情・理解を排して純粋に映画全体を眺めれば、被害者が新たな加害側に回るのか否かという葛藤の物語であることと感じる。その分、劇中で繰り返される“NEVER AGAIN”のメッセージにも説得性がある。マックスら、ホロコーストのサバイバーが復讐の凶行に走ることは、彼らの葛藤の末、なかったことは十分伝わった。
 ただ、私にはこの映画を「復讐の連鎖を生むことを思いとどまったユダヤ人の物語」であるとは安易に思えなかった。それは、本作がドイツとイスラエルの合作であるからなのかもしれない。思いすぎかもしれないが、どうも作り手の側には「ユダヤ人=被害者」という図式を鑑賞者に与えようとする意図が見え隠れする。イスラエルとパレスチナの紛争に関心を払っていないと、見えてこない部分かもしれない。
 パレスチナ人が“NEVER AGAIN”のメッセージを携えた本作を観たとき、どのような感想を抱くのか。個人的には気になるところである。
 本作のタテマエが「復讐の連鎖を生むことを思いとどまったユダヤ人の物語」だとしたとき、私には裏テーマとして「約束の地、イスラエルの土地(エレツ・イスラエル)たるイスラエル」とユダヤ教があるように思われた。ともすれば裏テーマの方がタテマエよりも強い要素かもしれない。
 前者(特にイスラエルらしさ)については、主人公マックスと英軍指揮下のユダヤ旅団のユダヤ人兵士の間にある価値観の違いが挙げられよう。マックスはあるとき、森の中で尋問をしていたナチスの協力者を殺害できず、取り逃がしてしまう。これを、ある兵士はマックスひいてはナチスに虐殺されたユダヤ人が弱腰であったからだと責める。(言葉を選ばなければ)マサダ・コンプレックスの言葉に集約されるイスラエル的「男性性」がこの兵士の態度には見て取れる。
 いわゆるロシア系ユダヤ人の尽力で建国されたイスラエルには、ホロコースト・サバイバーのユダヤ人は少数しかいないと言われている(ロシア系ユダヤ人に関しては、鶴見太郎『イスラエルの起源 ロシア・ユダヤ人が作った国』(講談社,2020)に詳しい)。安全保障のためであればいかなる手段も講じるイスラエルのユダヤ人からすれば、多くのユダヤ人が抵抗むなしく虐殺されたことに疑問を抱くのである。短い場面ではあったが、本作にはイスラエルの価値観が垣間見えた。後者については、私自身あまり知識がないので詳しくは述べないが、マックスが道中で出会う高齢のユダヤ人男性が象徴的な役割を果たしている。
 鑑賞者側がどの程度の深さを持って映画を観るか。それによって、映画の見せる顔が変わることがよくわかる作品であったと思う。ただし、繰り返される“NEVER AGAIN”と「ユダヤ人=被害者」が強く押し出されている感があり、素直に高評価を出すことには至らなかった。

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