ぼとる

ナイブズ・アウト:グラス・オニオンのぼとるのレビュー・感想・評価

3.8
億万長者の企業家マイルズ・ブロンは、定期的に古くからの友人たちを集い、ミステリー殺人ゲームを開催する。マイルズと面識のない名探偵ブノワ・ブロンにも何故か招待状が届き、南の孤島でのゲームに参加することに。しかし、参加者が孤島でのバカンスを楽しむ中、本当の殺人事件が起きてしまう。

前作からの「全員容疑者」のスタンスは変わらずだが、全体の区切りを大きく二分する前後半構成に変更されたことで、前作とは違ったドキドキ感、伏線回収の楽しみがあって面白かった。

相変わらず登場人物の描写が濃いので、キャラクターの定着が早かった。話の流れのテンポ感、話をわかりやすくするため、キーとなる箇所をぬるっと見せるカメラワークと編集技術も相変わらず。

今回、前作以上にブノワのコミカル描写が多かった印象。ダニエル・クレイグは007のイメージが強かったので、ギャップで一気に親しみやすさが溢れました。

しかし、ラストの真犯人が暴き鉄槌を下す胸スカ描写は個人的にイマイチ。これまでの話の中で引きずってきた「破壊」という言葉を完全に体現させて皮肉ったラストではあるが、前作のような事件解決の清々しさとはまた違ったので、そこは前作のほうが良かったかなと。
それでいいのか、と見終わった後で思ってしまいました。

このシリーズ好きなので、ぜひ3作品目も制作してほしいです。
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