映画の「極」、極の映画ウィーク③
前半はめぞん一刻のジェネリック。後半は「2代目はクリスチャン」のジェネリック。もうジェネリックがとまりません。
まずだいたい副題が「メゾン・ド・エロス」だからねえ。パクリもさらっと言っているよ。
管理人さんは元極道。夫をヤクザに殺される。御礼参りをして5年刑務所へ。ってストーリーをおなじみ安い映画ならではの独白で語る。その後、堅気になってアパートの管理人に。店子である童貞は胸キュンなのも高橋留美子イズム。
隣にはヤンキー美人の「あけみ」さんも……って名前まで同じかよ!少しは隠せよ。でもあけみキャラなのになぜか部屋の穴から童貞の自慰行為を観察する。そこは四谷キャラなんだ!(高橋作品でも五代の自慰を四谷氏は観察している)。
と、どうでもいい展開だけど、地上げ屋といざこざが起きたあたりから話は「2代目はクリスチャン」へ。大切な人が傷つけられたり、アパートが燃やされたりして「もうあったま来た!」。2代目と同じ展開で安い殴り込みシーンに突入。当然そこはジェネリックなんで殴り込みでの乱闘シーンはほぼありません。カタルシスは永遠にゼロに近づく反比例のグラフになります。
題名にはメゾン・ド・エロスと書いてあるけど意外とそのシーンは少ないです。古川が面倒だったんでしょうか。申し訳程度に何回かあるだけ。しかも明らかにやる気のない古川。きっとやっている最中に夜に食べる焼肉のことでも考えているんでしょう。全くけしからんです。
主役は古川いおり。SODではお世話になりました。でもこの人って淑やかキャラより人を人とも思わない傲慢キャラのが似合っているんだよなぁ。城定の大傑作「悦楽交差点」でもそうだったし。だからか妙な違和感。最後の殴り込みでも無駄にいい人になってます。これも古川がやる気のない原因かもしれませんね。
最後は2代目と同じ朝、二人で歩くシーン。向こうは柄本明がなんともいい感じでしたが、こっちもなかなか負けてません(そう思うことで自分を安心させます)。古川と「あけみ」(誰なんだこの女優さん)がだるそうに朝を歩く。そこだけ映画として少しいいシーンです。
どうでもいい映画をどうでもいいレビューで延々と書きましたけど、こんな映画もあるから僕らの毎日は潤うんです。きっとそうです。たぶん、そうです。多分そうじゃないかな。たぶん……すいません(謝ればいいと思っている奴)。