青二歳

ロメオとジュリエット物語の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

ロメオとジュリエット物語(1954年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

1954年ソ連バレエ映画。このロミジュリ振付を見たかった!音楽プロコフィエフのラヴロフスキー振付!!振付家とシェイクスピア研究者と共に作り上げた名バレエ音楽"ロミオとジュリエット"。これがあったから後のクランコ版マクミラン版以下のロミジュリ振付が生まれたのですね…(註なんだかんだあって初作品化は別の振付家。ラヴロフスキーは2番目)
ソ連"バレエ映画"ではよくあるナレーションが不要だ…プロコフィエフがもうロミオとジュリエットの一切の台詞とト書きを語るに雄弁。クランコ版マクミラン版の巧みで複雑なドラマチックバレエを待たずとも既にラヴロフスキー版でマイムとパの融合が果たされている。

ジュリエットはガリーナ・ウラノワ。乳母と戯れる第一幕第二場のあどけなさも瑞々しく、またロミオと出会って女性になる熱情は力強く中々の迫力。
ヴェロナの広場のシーンは…これヴェロナの街をセットで作ったロケーションですね…第一幕のキュピロット家とモンタギュー家の血なまぐさい闘いと、賑やかな第二幕第一場のカーニバルと決闘…がまばゆい太陽のもとで繰り広げられるとは思わなんだ。


以下ラヴロフスキー版覚書。
1)ジュリエットの乳のふくらみを指摘するのが乳母でなく母
2)バルコニーの場は、二人の高揚感と疾走感が高度ないくつものリフトとのびやかなアラベスクによって見事表現されている。但しロミオのソロパートは最小限。
3)カーニバルの道化の踊りに死神の道化がいる。当時の男性舞踊手のレベルは道化の振付に注目。
4)マキューシオの断末魔はアレです、多分山岸凉子の"アラベスク"でエーディクが踊るやつラブロフスキー版かと。(漫画脳)
5)ロミオとティボルトの闘いは両者二刀流。ジュリエットがバルコニーからそれを目撃(どうなってんだ)。
6)ティボルトの遺体を運ぶ時ジュリエットのお母さんが板に乗る(確かクランコもそうだった)
7)ベッドシーンやその暗示は無し。高度なリフトが二人の嘆きを表す。
8)ジュリエットと男爵の結婚式のシーンがあり、ジュリエットが死んだと乳母が式場に駆け伝える。
9)ロレンス神父の手紙の行き違いが(映像で挿入)、ペスト隔離期間のためとナレーションがある。(舞台だとここ不要だと思うんだが映画版だけかなぁ)
10)地下墓地の場はロミジュリ二人きり。ほか出てこず。
11)死者ジュリエットとのパ・ド・ドゥ。振付お見事!これで十分悲劇は表現されているわ。後続の振付に比べればあっさりですが。
12)ジュリエットの自殺の方法はロミオの短剣。ジュリエットの断末魔から、ロミオに仰向けで重なる。
13)二人の死の後、両家がわらわらと集まってくる。
映画版だから舞台版よりカットされてるだろうからいづれ舞台で観劇したい。