ねぎおSTOPWAR

豆満江よさらばのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

豆満江よさらば(1962年製作の映画)
3.5
1962年イム・グォンテク監督(当時28歳)が製作したアクション映画。彼のデビュー作ですね。2002年にはカンヌで監督賞受賞。1997年には福岡アジア文化賞も受賞。
今作youtubeにあります。
https://youtu.be/VY-EJTgVxoY
設定から翻訳の自動翻訳→日本語・・で、かなり意味は通じませんが笑、日本語が出てきます。

描かれるのは日本の統治時代、満州独立軍に参戦しようとするレジスタンスと日本警察との戦いが舞台になります。映画が向かう場所は豆満江(トゥマンガン)。
当時”韓興映画社”はかなり豪華な役者、技術陣を揃えたようですね。大成功したそうです。

レジスタンスが満州に向かおうとします。日本の警察は内通者からの情報を得て、それを阻止しようと、中朝国境の豆満江を前に戦闘をくりかえすことになります。恋愛模様も交えつつ、多数の犠牲者を出しながら抵抗を続けていくというストーリー。

このね、内通者のテヨンと姪キョンエやイクボはわかるんですが、いやあ人間関係がよーわからん!!笑
人物の背景を描くシーンが少ない(フィルムの消失?)のと、そもそも説明シーンを撮っていないのか・・、兄だか弟だか、恋人か旦那か子供か母か・・笑
ごめんなさい。本当にかなりわからない。観れば観るほどに頭に「??」が浮かぶ始末。

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作りは粗く諸々ありますけど、とにかくアクション撮影がこの映画の肝でしょうね。
森の中での戦闘シーン、ラスト雪山での銃撃戦はまるで「007シリーズ」を観ているよう!!
レジスタンスが日本軍に追われながら雪山を下に逃走。その劣勢を覆すように、頂から仲間たちが大勢でスキーで銃を撃ちながら滑り降りて来るではありませんか!!日本軍はいきなりの挟み撃ち!
着弾音が街中、森の中、雪山と終始同じなのが辟易ですが、この迫力はなかなかでした。


この作品のヒットにより、その後製作依頼が殺到して、1年で5-6本を作り続けたそうです。その数50本近く!・・これをこなすために、熟慮は伴わず、ひたすらにアメリカ映画の模倣し、手当たり次第に作ったそうです。自分が撮った映画かどうかも判別付かないシーンもあったそうですよ。今は、これらの痕跡すら消したいと悩んでいるそうです。(輝国山人より)


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