王道の恋愛映画としては、安心してみられる作品でした。逆に言うと、大きな裏切りや感心する展開もないので、名作というには足りない作品でもありました。
よかった点としては、撮り方が上手かったことです。過去と現在（2010年代）を行き来する中で、どちらも観客に適切に伝わるような工夫が随所になされていました。また風景の撮り方も上手く、光の入り方などかなり考えられていたなと感じました。
ただ都合がいい物語ではあるので、斜に構えたい自分としては不満は残りました。物語のコマとして扱われる植物状態、男性を立てるために存在する女性の同級生。そして韓国が抱える学歴問題を触るだけのストーリー。この辺りがもう少し深く描かれていたら、もう一段評価できる作品になっていたかなと思います。
