罪を犯した者とその更生を補助する保護司。静かだが確実に見るものを惹き付ける不思議な引力。それはポップコーンの咀嚼に罪悪感を覚えるほど…
人間の弱さや葛藤、そこからの再生と希望、前科者が抱えてるもの、進むべき未来を保護司の視点で活写した本作。
ドラマより重めの事件を扱っているがあくまで人間ドラマに重きを置き、サスペンスの比重を小さくした所が原作への理解を感じた。
正義中毒という言葉の通り正義が跋扈し過ちを犯したものは容赦なく批判の的になる。そんな時代だからこそ、今に生きるすべての人に観てほしい。許すということがいかに大切で難しいか、許しが加害者も被害者も、第三者も多くの人達を救うことに繋がる可能性があるのかを、
自分を見つめ直すきっかけになればと、そう勝手に感じた。
森田剛の繊細過ぎる演技に圧倒された。
鼻水、ヨダレ、嘔吐、糞尿等生物的に汚い部分を申し分なく描いている映画は名作であるものが多いというのが持論であるが、今作も多分に漏れず。
唯一の癒やしは正名僕蔵である。
かわいぃー僕蔵かわいぃー
