見ごたえのある良作だった。
有村架純は、つい最近観た「ちひろさん」とキャラ雰囲気が丸かぶりではあるが、こちらのほうが背景をわかりやすく描いている分だけ、キャラに深みがある。
森田剛も、アイドルキャラしか知らなかったけど、すごくいい。
寡黙で目立たず、過去を反省してもがいているような佇まいが伝わってくる。
鼻水は拭いて良いんだよ!ってすっごく思ってしまったが。
保護司というお仕事は、無給だそうで。
今どきそんな仕事あるかい!と思ってググったらホントにそうだった。
実費弁償金の支給はあるというが、仕事の内容を考えたらオマケ程度。
使命感を持ち、慈善活動ができるという前提のお仕事。
お給料貰うためとか、暇つぶしとか、軽い動機では到底できない。
偏見なく、諦めず、信じ続け、本気でその人に寄り添える覚悟がないと続かない。
有村架純演じる阿川も、そんな一人。
とある出来事をきっかけに保護司を目指すわけだが、暗い影を感じさせつつ、諦めずに信じ続けるその姿勢は、心に刺さってくるほど美しかった。
弱いからこそ、寄り添える。
弱さが強い。そんな女性。
再犯率ってすごく高いんだよね。半分くらい。
でも保護司がいなかったら、もっとすごいんだろうね。考えさせられます。