BOB

ヘルボーイ/ゴールデン・アーミーのBOBのレビュー・感想・評価

3.7
デル・トロ監督&ロン・パールマンの『ヘルボーイ』第2弾。

人間に育てられた地獄出身の悪魔ヒーロー・ヘルボーイ vs 地球の支配者となった人類を抹殺するため、伝説のゴールデン・アーミーを蘇らせようと企むエルフ族の王子ヌアダ。

♪"Can't Smile Without You"♪

良いPart2映画👍️。前作より好き。

社会の片隅に追いやられた"人々"への優しく温かい眼差しはそのままに、デル・トロ監督のモンスター愛、ファンタジーアドベンチャー要素、愛と友情の"人間ドラマ"への感動が増した。世界観の拡張にも成功している。

良心を失った人間と、人間より人間らしい"モンスター"たちの対比がある。人間の為に戦い続けているのに、容姿に対する偏見によって人間に理解されず、"freak"と罵られるヘルボーイの孤独と悲哀が痛切に感じられた。一方で、恋するレッドとブルーがビールを飲み交わしながら"Can't Smile Without You"♪を歌うシーンは、人間味に溢れていて胸が一杯になった。文句なしで個人的ベストシーンである。

ヘルボーイ、リズ、エイブをはじめとする既存キャラクターの深掘りと、ヴィランをはじめとする魅力的な新キャラクターの登場により、キャラクタードラマの面白みが増した。片方が傷つけばもう片方も同様に傷つくという双子の王子王女の設定も巧い。

個性豊かなキモカワクリーチャーが前作以上に登場する所も見逃せない。初登場キャラの中では、メタリックさとメカニックさを兼ね備えたゴールデン・アーミーのビジュアルが好きだった。『パシフィック・リム』味を感じた。

人間に育てられた悪魔の子ヘルボーイ。
"人間らしさとは選択できる自由があることである"という教授の教えは、前作から引き継がれている。🌱

2作を通して、ロン・パールマンのヘルボーイははまり役だった。アクションシーンもキレがあり、スリリングで楽しかった。

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