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ステキな金縛りのろくのレビュー・感想・評価

ステキな金縛り(2010年製作の映画)
3.3
追悼西田敏行④

良くも悪くも何にも考えないで見て楽しむ映画。そもそも三谷自体がアメリカのコメディが大好きだということ。そして西田も映画は楽しんだものが勝ちと言うラインの役者。その二人が合わさっているわけだから面白いに決まっているの(ただその後何が残るかというと困ってしまうけど)。

スタートからいかにもアメリカンコメディの入りでにやにやする。その後はこれでもかの豪華出演陣の無駄遣い。たまに「それだけ?」って突っ込みを入れてしまうときも。そうだ、これ歌舞伎で言えば新春大歌舞伎なんだよ。ストーリーなんかおまけおまけ、みんな出てきて好きこと言って。「よ!西田屋!」「待ってました深津屋!」ってなるわけ。だからあまり目くじら立てないで見るのが吉。

この手の映画での西田はノリのノッっている感じ。そもそも楽しいこと大好きなんだろうなぁと思っている。多少鼻につくときもあるけど見ているこっちもパワーもらう。見ていて思ったのは佐藤二郎。佐藤は西田の正統な後継者かもしれない(そのわりに僕は西田は好きだけど佐藤は苦手なんだが)。

法廷モノだけど、おいおいそれでいいのかというツッコミはなしで。たしかに脚本の粗もあるし、最後に肝心の西田が出てこなくなるのはどうなのって時もあるけど、まあそれでもいいかって気になって見ていた。

たまに古畑のパロディだったり、スミス都にいくなんかのボケがあったりしてにやにやしながら見ていました。総じてウェルメイド。確かにすごい面白いじゃないけど、お子様ランチのような楽しさはある映画です。

※これでもかこれでもかでスターが出てくるので次は誰かな感があり楽しい。個人的には篠原涼子をあんな感じで使っていいのか(いやいいんだよ)という疑問もあるけどね。

※結構最近の作品のはずなのに西田、KAN、竹内結子と鬼籍になってしまった人が3人も。コメディなのにしんみりしてしまう。

※深津絵里は抜群に可愛いので反則。
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