すずや

ことの成り行きのすずやのレビュー・感想・評価

ことの成り行き(2018年製作の映画)
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あまりに主人公の顔が、表情が正解すぎた…
少年院に入れられるにはあまりに純粋すぎるような主人公アンドレイが、少年院のリーダー的存在のジェルコに惹かれ、いいように利用されて破滅していく映画。
同性に惹かれるにはあまりに社会情勢は優しくなく、また少年院にいるにも彼は純粋すぎて…母が彼に完璧を求めて少年院に送ったりしなければ、まだ純粋でいられたはずなのにな…と考えずにいられない。母の立場がただただ憎いけど、あれが”スロヴェニア社会の表象”なんだろうなとも思ったり。ラストのことをずっと考え続けてて。最初に流した涙は想定されてたものじゃなかったんじゃないかなと思う。
あまりにアンドレイの顔が正解すぎる。純粋で、悪に染まり切れない、流されることしかできない表情が…ラストシーン、「Beach Rats」のハリス・ディキンソンを思わず想起させられるような表情だった。
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