JunichiOoya

オーストリアからオーストラリアへ ふたりの自転車大冒険のJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

2.0
二人のにいちゃんがのほほんと自転車を漕いで旅をする話。時間だけはたっぷりある若い人の冒険譚かと思ったら、結構お金も持ってる感じで、どうにもあやふやな印象。

いかにも「映え」を意図したかのような、据置固定カメラで疾走する自転車を撮るシーンやドローンの多用は、「ええっ? それが撮りたかったの??」と鼻白みました。

例えばバングラだったか中国だったか、素朴風家族の厄介になってご飯を食べさせてもらうシーン。あそこで女性が英語を話したのは、まさにツッコミどころで、「あっ、ここから深掘りしてくれるのね!」と思ったのにサラッと流してしまうし。
結局にいちゃんたちは自分の足取りを記録したかっただけなのかな、と。二人が触れた人たちのこと、ほとんど撮れていないように感じた。

別にスタートからゴールまで編年体で追いかける必要は無くて(というかそのためには尺短過ぎる)、二人が出逢った人たちによって二人はどう変わったのか変わらなかったのか、客はそこを見たいんじゃないかしら。

あと、二人が別行動をとって、ほどなく合流する流れ。あそこもできごとをただ追いかける構成で食い足りなかったなあ。
もっとウダウダ、ネチャネチャな人付き合いの嫌らしさ、見せることができたのに…。
「おぼっちゃま」という単語が頭に浮かびました。
JunichiOoya

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