これでも新聞学科なので一応毒見。
政治は、メディアは、国民は、いま何をすべきかといったメッセージは過ぎる程に明瞭。
アニメやミニドラマで問題を象徴的に風刺したのち、生の声やデータで一気に具体化、"ノンフィクション化"してみせる構成は、シンプルゆえに説得力があった。
個別の議論はさておき、野党からだけでない多角的な菅さん批評や、ノーカット国会中継実況などは特に興味深かった。
政治無関心層でもしっかりと問題を認知し、意識できる作りになっていたと思う。
ただやはり、今作に限らずではあるけど無関心層がこんな「コンテンツ」をわざわざ観るわけがないんだよなぁ。
一応紹介してるけどぶっちゃけ2時間あったらシャンチー観てって感じやもん。
とはいえ、じゃあドキュメンタリーに意義なんか無くて、パラサイトみたいな社会派映画だけでいいのかといえばそうではないなと今回改めて感じた。
映し出されていたのは全て、ある意味フィクションよりフィクショナルなノンフィクション。
ノンフィクションでしか担保できない説得力は確かに存在していた。