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スクリームのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

スクリーム(2022年製作の映画)
5.0
ティーンエイジャーのタラ(ジェナ・オルテガ)に、かかってくる不穏な電話。
出ると、タラをゲームに誘う不気味な男の声が…。
怖くなり外へ出ようと玄関を開けると、ゴーストフェイスの仮面を被った人物が待ち構えていて、タラは腹部を切りつけられる。
辛うじて逃げ惑う中、家中のドアの鍵が誤作動で開閉を繰り返し始め、ついに、ゴーストフェイスが家に侵入し、タラを襲うのだった―。
妹のタラは、かろうじて生き残ったが、この事件が妹のタラに内緒にしていた実の父で殺人鬼ビリー・ルーミスに関わっていることを事件のニュースから察知したタラの姉サム(メリッサ・バレラ)は、彼氏のリッチー(ジャック・クェイド)と妹タラを守るためウッズボローに戻る。
この事件が過去の殺人事件と関係していることから、助言を聞きに来たサムからまた連続殺人鬼がウッズボローの若者を標的にしていることを知ったデューイ(デイヴィッド・アークェット)は、シドニー(ネーヴ・キャンべル)をウッズボローに連れ戻し、ゲイル(コートニー・コックス)とともに、再びゴーストフェイスに挑む。
新たな犯人の狙いとは?
やがて襲われている犠牲者の共通点を知った彼らは、ゴーストフェイスの謎を解き、無事その魔の手から逃れることができるのか―!?
ホラーの巨匠ウェス・クレイブン監督×脚本・ケヴィン・ウィリアムソンの名コンビが生んだ『スクリーム』シリーズ、10年ぶりの新作にして、1作目と同タイトルを冠する原点回帰した「スクリーム」シリーズ最新作。
シリーズ4作目は、評価も興行成績もまあまあで、シリーズ4作の監督ウェス・クレイブンと脚本ケヴィン・ウィリアムソンは5作目を製作する気満々で構想中にウェス・クレイブンが亡くなったため5作目の製作が中止しそうになったが、マンネリ化の危機をぶっ飛ばす傑作が誕生した。
今回のテーマは、シリーズ作品のマンネリを避けて、シリーズ作品の良いところや遺産を食い潰さないリメイクやリブート作品のルール、そして原点回帰。
冒頭のヒロインであるサムの妹タラが、ゴーストフェイスに襲われるシーンから、第1作のオマージュに止まらない新鮮さと驚きに満ちたストーリーが、スリリングに展開していく中で、ゴーストフェイスがこれまでのシリーズ作品のルールや命を守るためのホームセキュリティ・アプリや位置情報共有アプリの仕組みを逆手に取り、大事な人を守りたい人の心の隙を突いて狙ってくる残酷で狡猾なやり方に観る者が弄ばれるサスペンスが、スリリング。
かつて母親の因縁に立ち向かったシドニーが、父の因縁に立ち向かっていくサムと協力してゴーストフェイスと戦う新旧ヒロインの戦いと共闘が、胸熱。
クライマックスで明かされるゴーストフェイスの動機が、シリーズ作品の厄介なオタクの叫びだったり、最近の意識高いエレベイテッドホラー映画への批評も上手く絡めていて、第1作に匹敵する面白さの最新作。
「パパドックの方が、好き」
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