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地獄の門 4K レストア版のhideharuのレビュー・感想・評価

地獄の門 4K レストア版(1980年製作の映画)
3.4
2022.09.03 廉価版のブルーレイを購入しての鑑賞。

何故か「セルビアンフィルム」の4K版は無視されているけれど、フルチ作品のいくつかがリマスターされたのは全部フィルマにアップされている。キングレコードと繋がりでもあるのか?

今回、4Kという事でしたが実家のテレビは4Kに対応がないので別に普通にブルーレイを見ている感じでした。DVDでも同じだったかも。

本作はフルチ作品の中でも極悪描写的には最高かもしれません。口からどういう原理か知りませんが内臓がゲロゲロ吐き出されるとか初見の際には驚いたっけ。
それに街の嫌われ者がドリルで頭をコメカミから貫通されて死亡とか、脳みそを腕力で掴み出されるなどなど本当に見所がいっぱい。

話は「ビヨンド」と同じく「地獄の門」が開いちゃうからそれを阻止しなきゃって霊媒師と新聞記者のコンビがダンウィッチに向かうが既に彼の地では不可解な事件が起こり始め死体が動いたり、ミミズと泥の交じり物を顔に押し付けられて死んじゃったり変な事件が多発中。

「サスペリア」に負けじとこちらは蛆虫を強風で開いた窓から大量にぶっ掛けて部屋中が蛆虫だらけという訳のわからない描写なんかもあります。
フルチが乗りに乗っている時なので製作費も晩年期の作品の何倍も出てたんじゃないかな?出演も常連のカトリオーナマッコールだけじゃなく、セクシー女優ジャネットアグレンや名前を失念したけど「ドクターブッチャー」に出てた髭の人など割と見たことのある俳優が多かった。もちろんフルチ本人も相変わらずゲスト出演しています。そう言えば墓地の作業員の1人が「食人族」で食べられちゃう人でした。
この頃は年に1〜2本のホラーを監督していたフルチ、彼は脚本にも関わっていることがほとんどなのですがグロ描写は冴えているけど話はネタ切れ感が強いですね。

レンタルビデオ最盛期には批評家にボロクソ言われていたけれどこうしてわざわざ4Kレストアされて、それが一部とは言え映画館でも上映されたんだから本当に評価って分からないですよね。
しかしこんなブルーレイを出しておきながらキングレコードは特典映像とか何もつけずに発売当時は4000円を超える高額で販売というエゲツなさ。
伊東氏と山崎氏の副音声解説は聞いて見たいけど時間がないのでまたいつか。
山崎氏とは彼のHPで何度かやり取りしましたがもう覚えてくれていないでしょうね。
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