作家デヴィッド・ストーン(サム・ワーシントン)は伝説のマフィア、マイヤー・ランスキー(ハーヴェイ・カイテル)の伝記を書く機会を得てインタビューを始めるが、逆にランスキーに自身の家庭問題を掘り下げられてしまう。そして、FBIがランスキーの隠し資産目当てにストーンに接触してくる。
名だたるギャングが総出演して、「バグジー」「ゴッドファーザー」「アイリッシュマン」なんかと繋がっていくのが面白い。
移民というよそ者が居場所を求め、それを守るためにあらゆる手を尽くしたギャングの歴史、アメリカの近代史の一部を見ることができる。まさに “世の中はグレーの濃淡の集まり” だ。
ギャング映画らしさは弱いし、現在(1981年)の話は余分だった。それに、年齢に合わないようなキャスティングもちょっと気になったかな。
あれだけ悪事に関わっておいて、自分を「汚れた顔の天使」と呼ぶのは都合が良すぎるけど、ランスキーはデヴィッドにとってそういう存在でありたかったし、本当は自分の息子にとっても天使でありたかったんだろう。