はっちん

スターダストのはっちんのネタバレレビュー・内容・結末

スターダスト(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

冒頭に「ほぼ」実話であると脚注される。
ボウイ、“ロックスター”の記録映画として観るのであれば、近年のボヘミアラプソディーの成功になぞらえて、この作品に対して物足りない感が出るのだろうなと予想はつく、陰鬱としていて、本人にとっては切実で苦しい悩みだろうが、まあ他の映画でも観たことあるし、なんなら本人の幼稚なわがままで勝手に失敗しているようにも見える、支えてくれる人もいるし、ドラッグや精神的な病としては、そこまで飛び抜けたどん底感はない。
あまつさえ圧倒的な音楽、ライブシーンなどによるカタルシスがあるわけでもない
栄光の裏には影や苦悩は潜んでいるという当たり前のことをただ描いている映画、
そんな映画は山ほどあると言えてしまうだろう
しかしこの映画を純粋に映画として見たときにこの作品をいい映画だと断言できる

なぜなら栄光が大きくなればなるほど、その影や苦悩はそれに比例して大きくなる。偉大な成功をした人にはそうあって欲しいという幻想を打ち砕く話だからだ。

どんな日常にもドラマが潜んでいて、毎日のありきたりなもの中に感動を見つけようとする作品は最近の流行である。

ボウイの日常は確かに全員にとって共感できる日常ではないかもしれない、しかし、日常の中での内面的葛藤は人間臭く、ロックスターを目指していなくとも、日常を懸命に生きている人間には深く繋がる部分がある

派手でなくてもいい、苦悩してもいい、大きな栄光の裏にある影や苦悩は深く澱んでなくてもいい、そこには個々の切実さがあるのだから、悩んで、もがいてあなたの成功を探そう。

そんな当たり前のことを当たり前に伝えてくれる映画