ドラムボ

マイ・シークレット・ワールドのドラムボのレビュー・感想・評価

-
個人的な備忘録として記してます。

ファンが直接話せた稀有な存在だったらしいアラームのオラが街のヒーロー的な身近さ(サラ誕生前夜クレアの証言)から始まり、不愉快極まりないサッチャーの新自由主義流れの悪法から事業費をすんなりモギ取る様とか、(大人側である)ディストリビューターのリボルバーが(子供側である)サラの熱意を汲み取った英断ともいうべき資金提供のくだりとか、アンチマッチョイズムて側面と(男系社会てマジョリティとの差別化て面もあった?)あって女性名サラと名付けたレーベル名、装丁には女性の写真を使わないとか、公衆電話且つ国際電話でゆっくり喋るスプリングフィールズ(てことはリック・メンク?)にもっと早く喋ってペニーがどんどん無くなるてとこから部屋に電話を引いたとか、性の多様性に無寛容だった頃にリリースされたブルーボーイのクリアラーの歌詞(90年代初めにコレを形にした意義) とか、ヘブンリーがライオットガールに触発されてラブソング以外に詩世界を広げていった経緯とか、ザ・ジャムの解散声明にも通ずる有終の美を以てレーベルを終了する心意気とか、とくにカタログの前半には他者とは差別化された美学を感じる。ポストカード、ファクトリー、ズー、クリエイション、サブポップ然り。【以下トークショーにて】上映権を勝ち取る為にオーガナイザーであるチコさんが(私若い→だからお金がない→まけてくれ)なんて上映権獲得の一場面をネタバレさせてたけどそんなDIY精神に満ち満ちたその熱さと尋常ならざる好きを貫く強さがこの映画の上映に結実したことはホントに凄いこと。因みに主宰者のチコさんが映画のマーチャンダイズを販売したいと申し入れたところ、監督曰くノー。No.100で終了したサラの美学をキミは分かっていないなどと言われたそうです。そんな空気の読めなさ(褒め言葉です)もこの上映に繋がる熱さの根拠かと。コンプリートはしてないけれど我が家のサラ物を久しぶりに聴いてからもう一度観たいです。
ドラムボ

ドラムボ