ベンジャミンサムナー

ニトラム/NITRAMのベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
3.0
 無差別殺人を犯した青年の、そこに至る過程を描いた作品。

 こういうのって、いかに「殺人鬼」と「一般人」の垣根を壊して観客に当事者意識を持たせるかが重要になってくると思う。

 本作の主人公ニトラムことマーティンは、発達障害のためにいじめられた過去があることを台詞で言及されてはいるが、彼の身に降りかかる不条理性よりも加害性の方が勝ってるので(ヘレンが死んだのもマーティンのせいだし)、見終わっても「起こるべくして起こったこと」という印象が覆ることはなかった。

 実銃があんなにあっさり買えるのには驚いたけど。