ごんす

わたしは最悪。のごんすのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.0
ヨアヒム・トリアーは『テルマ』も『母の残像』も好きだったので楽しみにしていたけれど本作は自分にはそこまでハマらなかった。

章ごとに語られるのがテンポが良く引き込まれ効果的だし、主人公が少しウザいなと思いつつ「私は最悪」と言われるとそんなことないよと思わされタイトルも上手いなと思った。

けれど結局恋愛や仕事の充実度以外にこの人の何を観れば良いのか分からず、さんざん擦られてきたよくある話以上のものを自分は感じられなかった。

結婚、出産を経験していないことを何かが欠けているなんて風潮は早く無くなってほしいけど、この映画はそこを意識しすぎたのか極端に命やパートナーが軽く見える気がする。
でもそんな風に描こうとしていないのは分かるし、そう感じてしまったのは最近今を生きる女性の映画に傑作が多いからこの監督なら更に新しい物語を提示してくれるのではと期待してしまったからかもしれない。

普通に映画として面白いし撮影や編集の妙などを感じることができるけど物語の感想としては微妙。

映画ってなんだかんだでエンディングの印象で作品の感想変わってくるなぁと思ったぐらいに自分には苦手なエンディング。
お洒落で鼻につくスカした映画に感じてしまった部分が大きい。
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