◆あらすじ◆
ユリヤは様々な才能に溢れるものの、興味がころころと変わっていき、30歳を迎えても将来を決めかねていた。そんな中、ユリヤは漫画家のアクセルと恋愛関係になるが、アクセルがユリヤに妻としての姿を求め始めたため、ユリヤの気持ちが冷めはじめ、新たに知り合ったアイヴィンに心を惹かれ始め...。
◆感想◆
才能豊かな主人公が仕事に将来を見据えながらも男性との恋愛にも夢中で、自分の望みを全て叶えようとする姿を描いた作品となっており、主人公の考え方があまりにも自分本位過ぎて感情移入しがたい部分があるものの、一方で主人公のように自由さを求める生き方に若干の羨ましさもあって興味をそそりました。
ユリヤ(レナーテ・レイスヴェ)は世間からも認められる主人公になりたい願望が強く、才能はあるが一つに絞れない曖昧さと自由気ままな恋愛を望む女性であり、本作では2人の男性と付き合うのですが、徹底的に束縛になるような「子供」「妻」などのものを拒み続けており、男性の私としてはあまり共感できない部分がありました。
ユリヤは年上の漫画家アクセル(アンデルシュ・ダニエルセン・リー)と恋愛関係になるのですが、アクセルは売れっ子で、ユリヤに対して無意識に妻としての姿を求めているように感じました。アクセルの親族とのパーティで周囲から結婚や子供の話が出るたびに彼女の胸中で不満分子が蠢いているのが分かって少し面白かったです。
そして、アクセルとの間に溝を感じたユリヤは次に若いアイヴィン(ハーバート・ノードラム)と付き合うようになります。恋愛である以上、感覚が大事なのは分かるのだが、ユリヤの場合、あまりにも自分本位に見えてどうしても感情移入できなかった。
ラストは良さげな雰囲気で終わったのだが、これはユリヤにとって良いのであって、観ている側としてはどうしてよいか分からなかったです。
いまひとつ楽しめなかった。これは私が男性だからなのか、恋愛に疎いからなのか分かりませんが、どうにもユリヤに魅力を感じなかった。アクセルもアイヴィンも良い奴だし、これといって欠点が見えなかった分、ユリヤのことがわからなくなりました。
鑑賞日:2025年5月7日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2024年5月21日)