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コンパートメントNo.6のhirobeyのネタバレレビュー・内容・結末

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ロシアからムルマンスクへ約2000kmのシベリア鉄道の旅を中心に描かれたトレイン・ロードムービー。タイトルは客室6号室という意味かな?
ちなみにムルマンスクは、ノルウェーやフィンランドとの国境に近い北極圏最大の都市とのこと。
主人公の女性は、古代ペトログリフ(岩面彫刻)〜※ワンピースでいうポーネグリフか?〜を見に行くことが目的。ところが、一緒に行くはずだった女性の恋人がドタキャンしたため、一人で行くことに。4人用の客室では、少々粗野な感じの青年と二人きりの旅となる。(途中、ギターを弾く男性も同室に。)

旅には予期しないドラマがある。ロードムービーの面白さもそこにある。およそ35時間の列車の旅と目的地で、この時代のロシアの生活が読み取れる。そして、目的地のペトログリフは、何と冬季は通行止めで行くことができないと分かる。

道中、恋人だった大学教授の彼女の心は離れているような感じの描写があり、主人公の心は塞ぎがちな旅の始まりだった。一方、最悪な第一印象だった青年。実は繊細で実直で不器用な様子が分かるにつれて、彼女の心も徐々に開かれていく。

ラストの感じが、主人公の旅の終わりと新たな生活への出発を予感させていて悪くない。

ロードムービーってええね🥹
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