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三眼ノ村 黒魔術の章のDickのネタバレレビュー・内容・結末

三眼ノ村 黒魔術の章(2005年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

❶相性:上。
★グロテスクな残酷描写たっぷりのタイ発B級ホラー。突っ込み所は多いが、ロジックとして辻褄が合っているので納得出来る。16年前の作品だが、古さを感じない。

➋時代:現代。大学2年の現在と、高校3年の2年前fが、交錯して描かれる。

❸舞台:タイはバンコク周辺の「サーム・ター(สามตา)」村となっているが、架空の村である。
★和訳すると、「三つ眼」村。「サーム(สาม)」は「3」、「ター(ตา)」は「眼」。
★邦題の「三眼ノ村」は、この村のことである。
★ロケは、バンコクの南西約70kmの「サムットソンクラーム県」。河瀬直美監督の『七夜待(2008日)』のロケとして知られる。

❹原題は「ロンコン(ลองของ)」、意味は「物事を試す」で黒魔術を試すこと。

❺タイムシリーズとまとめ◆◆◆ネタバレ注意
★映画の中身を解体して、時系列順に再構成した。
①高校3年生のキム、ポー、ヌット、テー、ゴー、タの6人は仲が良い。
②タの父は、高校の美人教師パノー(ナパックパパー・ナークプラシット/当時23歳)と再婚する。
③パノーが、体育教師オーランと不倫していることを知った6人は、証拠写真を撮るが、相手に気づかれて、逆に懲罰を受ける。
④6人は、パノーとオーランの不倫の映像を学内で放送すると共に、黒魔術を操るシャーマン(呪術師)のポーンに依頼し、オーランを死に至らしめる。
★この時、「黒魔術の呪いは一度始めたら、死ぬまで身体に取り憑く」との忠告があったが、6人は無視する。
⑤パノーは、オーランとの情事が暴露されたことで、精神が蝕まれて、精神病院行きとなる。
⑥父が自殺する。
⑦2年後、タ以外の5人は、バンコクの大学2年生。タは退院した義母パノーとは別に、祖母と共に暮らしている。
⑧夏休み、5人は「三眼ノ村」に遊びに来て、タと再会する。
⑨今は回復しているパノーは手料理で彼らを歓待する。
⑩そのうち、ドアが勝手に開いたり、水中から何者かが浮き上がってきたり、祖母が猫を食べたり、スープの中に、切断された体の一部が入っていたりする奇怪なことが続発する。
★さあさあ、お立ち会い。お待ちかねの大惨劇の始まり、はじまーり(笑)。
★その内容は、実際に観てのお楽しみとさせて頂きます(笑)。
⑪かろうじて、生き残ったのはキムとタ。そのキムが入院している病院にタが見舞いに来る。
⑫でもタは実は死んでいた。そのことを知ったキムは、あまりのショックに病院の窓から墜落死してしまう。
★結局、学生たち始め、シャーマンを含め、殆どの人が死んでしまが、全てはパノーのリベンジによるものだったというお話です。
★黒魔術を操るパノーも、最後に、警官隊にハチの巣にされてしまうが、実際のシーンはないので、復活する可能性は残されている(笑)。
★黒魔術の呪いは一度始めたら、死ぬまで逃れられないという教訓でございます。
★映画一巻の終わりでございます。お楽しみ様でした(笑)。

❻続編のお楽しみ。
①本作と同時公開となった続編、『三眼ノ村 輪廻の章(ลองของ2)』は、本作から3年後の2008年に作られたもので、本作の惨劇から14年前を舞台に、パノーの壮絶な過去が明かされる。
②レビューは観てから。
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