ラウぺ

ローラとふたりの兄のラウぺのレビュー・感想・評価

ローラとふたりの兄(2018年製作の映画)
3.9
弁護士のローラ、眼鏡師をしている上の兄ブノワ、解体業をしている下の兄ピエールの3人は毎月両親の墓参りに集まることを習慣にしていた。ブノワの再婚の式に大幅に遅れたピエールは挨拶で失態を演じてブノワの妻に嫌われ、古いアパートの爆破後に発覚した思わぬ事態に仕事で窮地に立たされる。ローラも離婚調停で弁護した依頼人のゾエールと恋に落ちるが、兄妹の間には様々な問題が沸き起こる・・・

3人の間に起こる問題は日常ではごくありふれた、よくある問題なのですが、当人たちにとってはそれぞれに重要な問題。
解決のためにあれこれ頭を悩ますことも多いなかで、喧嘩をしながらもしばらく距離を置いたり、間に入ったりで、問題を解決しようと動く様子はやはり兄妹愛というもの。
ちょっとしたセリフのなかに頻繁に挿入される笑いの要素で、肩に力を入れることなく、物語を楽しむことができます。
軽いコメディといっても登場人物たちがそれぞれさりげなく他者を思いやる心遣いが感じられて、ほっこりした気分にさせてくれます。

ブノワが3回めの結婚、ピエールにも元妻が居て、それぞれが元のパートナーたちと今なお交流があるところや、日本とは微妙に違う恋愛観が窺われるところが、いかにもフランス的な感じ。

基本的に悪い人の出て来ない、それぞれが大人の対応をすることで事態が収まる、良い意味での予定調和な締めくくり。
ときに大笑いしながら楽しめるなかなかの良作でした。
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