ノラネコの呑んで観るシネマ

二階のあの子のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

二階のあの子(2021年製作の映画)
3.9
最新作だそうで、尺も一番長い49分。
シングルマザーが仕事を探す間、おばあちゃんの家に居候する少女は、家の二階に住む存在しないはずの“友だち”と出会う。
子どもたちとおばあちゃん、フォークロアな香りがリリカルで、個人的にはこれが一番好み。
ちょっと切ない、子どもたちのかけがえの無い時間に、最後はうるっと来た。
小川監督作は、本作を含む全ての作品が沖縄で撮影され、広がりのある情景と独特の文化がいいスパイス。
子どもの演技がナチュラルなのも驚かされた。
この辺りは自らも演者の経験がある強みか。
作品毎に洗練されて来ているのも明らかで、二十歳にしてこれだけ充実したフィルモグラフィーを持っているのは凄い。
今後の活躍が楽しみな才能。