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土竜の唄 FINALのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

土竜の唄 FINAL(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

高橋のぼるの漫画『土竜の唄』を三池崇史の監督、宮藤官九郎の脚本、生田斗真の主演で実写映画化したアクション・コメディ『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』シリーズの第3作である本作は、シチリア島に世界最大の麻薬工場を持つドン・ラッザ率いるマフィア"ギロチーナ・ファミリー"と接触した武闘派暴力団組織「数寄矢会」四代目会長・轟周宝が過去最大級の取引となる末端価格6000億円もの麻薬密輸を画策し、その取引が行われる横浜港の現場リーダーを任されたことで"最後の任務"に取り掛かろうとしていた矢先、日本で行われようとしていた麻薬密輸と轟周宝の繋がりに疑いの目を向けていた、義兄弟の契りを交わした日浦組組長・日浦匡也が取引の阻止と"新生数寄矢会"の立ち上げに意気込んでいたことを受け、轟周宝の逮捕を巡り、自身が"モグラ"であることを隠し兄弟分として絆を深めていった日浦との関係性にも終止符が打たれることに葛藤を覚えていた菊川玲二が、イタリアから帰国し取引の仕切りを担うこととなった轟周宝の長男・烈雄から運搬用トレーラーの助手席で麻薬の監視を行うよう命じられ、GPSによる監視のもと運転手として雇われた蜂乃巣会血引一家の元若頭補佐・猫沢一誠とともに麻薬を運搬するもコンテナの中身がすり替えられていたことで、大量の麻薬と轟周宝らのみならず、とあることで喧嘩別れし傷心旅行として婚活パーティーに参加していた元恋人・若木純奈が乗船する豪華客船・コスタフィレンツェ号に乗り込み、"キング・オブ・土竜"になるべく轟周宝の逮捕に奔走していく様が描かれた作品となっているのだが、良くも悪くも三池崇史監督作品といったところではあるが何も考えずに視聴のできる内容となっていましたし、物語の薄さや首を傾げるばかりの展開など人によって好みが分かれそうだが暇つぶしに最適な一作といったところでしょうかね。個人的には最後まで楽しめました。菊川玲二を演じた主演の生田斗真をはじめとしたキャスト陣の体当たりな演技やユニークな掛け合いは単純に観ていて面白く、内容に関しても今作が完結編とのことで、武闘派暴力団組織「数寄矢会」四代目会長・轟周宝の逮捕に奔走していく潜入捜査官・玲二がいかにして轟周宝を挙げるのか終始展開が気になってしまったことも確か。そして潜入捜査官であるが故に葛藤を覚えてしまった義兄弟・日浦匡也との複雑な関係性のみならず、恋人・若木純奈や再登場となった岡村隆史が演じる猫沢一誠との関係性にも焦点を当てたドラマやコメディも映し出されますし、皆川猿時との濃厚なキスシーンも印象的。日浦匡也に関しても想像をこえた展開を見せてくれるので今後がとにかく気になるばかりで、"くだらない"という感想が一番に頭に浮かびそうな作品だが、観て損はないのでは。
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