くう

モガディシュ 脱出までの14日間のくうのレビュー・感想・評価

4.0
ソマリア内戦に巻き込まれた南北双方の外交官がモガディシュを脱出するために国の意地を捨てられるか…という事実ベースの物語。

脱出劇のための交渉あり、アクションあり、もちろん人情ありで見応えある。

南北物を南から描く…というと、どこまで真実なんだろう、と思って後から調べたけれど、大まかには史実に近いらしい。

遠いソマリアで同じ民族が殺し合う様子を複雑な表情で見つめる両外交官が印象的。


ラストの余韻も何ともいえない……。知っておきたかった歴史の1ページを見せてもらえる。

他のユーザーの感想・評価

2023年8本目
こんな地獄みたいな国行きたくない
途中途中エンタメ要素だなぁと思うところがあれど韓国映画のクオリティはやっぱり高い。内戦勃発してからはハラハラしっぱなしだった。
ラストも現実的でちょっと切なかった。
ソマリアの都市モガディッシュ。
ソマリアで内戦が勃発し、命の危機にさらされた南と北。
お互いに情報操作や妨害行為など険悪な仲である両国が歪で不安定ながらも協力し、祖国に帰ろうとする様子が良かった。

北朝鮮と韓国互いに大使館が目を合わせずとも、かすかな絆が生まれた瞬間もよかった。

後半のデッドドライブも中々の見応え。
hirobey

hirobeyの感想・評価

4.0
スコアが高めだったので以前からチェックしていた。

東アフリカ・ソマリア内戦勃発時の韓国、北朝鮮両国大使館職員の首都モガディシュからの脱出劇を描いた実話に基づく作品。韓国の作品なので、韓国側から見たものが主となっている。

脱出劇自体がなかなかスリルがあって面白い。そこに南北朝鮮事情が絡む。

朝鮮戦争も元は同じ国民。ソマリアのクーデターも当然そう。今戦争しているロシアとウクライナだってほぼ同じ民族。そう思うと、とても虚しい。
1号

1号の感想・評価

4.1
戦争映画が苦手で敬遠してた一本。しかし劇場で観られて良かった。傑作。
異国の内戦が次第に拡大する恐怖の中、エンターテイメントとしてのツボを押さえつつ、人間像と人間劇がしっかりしているがゆえ、ヒューマン映画に仕上がっている。史実ベースってすごすぎ。

韓国映画すごいなぁ、ハリウッドに引けをとらないスケール感、クオリティだった。
迫力ありすぎ!!
本で銃弾が防げるのか謎(笑)カモフラージュの意味もあるのだろうが…
どこまでが実話なのかってのは気にはなるけど、戦場からの脱出を巡るアクション要素と、同じ民族ながら敵対ライバル関係でもある南北のリアルがブレンドされてて面白かった〜。政情不安定な国に赴任する外交官は大変やぁね。
さらさ

さらさの感想・評価

4.0
イタリア大使館に行くまでのカーアクションが凄い

敵対関係にある韓国と北朝鮮が内戦のソマリアから脱出するために協力し合う。とは言え実際は韓国が北朝鮮を助けてあげるという感じ。

元は同胞だったのに敵対する韓国と北朝鮮が悲しい。

ソマリアの反乱軍の子供達が笑いながら遊びのように銃撃するシーンは狂っているとしか思えない。
世界にいる子供は国によってこんなにも違うものなのか。
治安も秩序も無い世界を想像するとぞっとする。今平穏に暮らせていることに感謝。
koki

kokiの感想・評価

4.3
韓国映画に必ずある“チャリ場”が今回もお決まりのように何度も登場するので、いささか鼻白むが、特に後半は緊迫感の連続で十分ハラハラさせられる。

これ楽しめた人は『アルゴ』も必ず楽しめる。

ノンストップの韓国ノワールを楽しめる作品。
政治的な面白さとアクションの面白さがバランス良く融け合ってて良かった。耳元で発砲して鼓膜破裂させるみたいな痛めつけ方の細かいところも良かった。北朝鮮の参事官アイアンボディすぎとか車の中最強すぎとかは少しエンタメに振りすぎかなーと思ったけど。
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